株式投資の勝率を上げるために企業分析の方法とEPS・PER・BPS・PBR・ROEのそれぞれの用語の意味と売買の判断について前回学びました。
さらに勝率を上げていくために今回は株式チャートの見方を学んでいきます。チャートの見方、買いのタイミングについて理解を深めていきましょう。
株式チャートでポイントになるのは以下の3つです。
- ローソク
- 出来高
- 移動平均線
この3つの意味や見方を詳しく学んでいきましょう。株式チャートはこの3つだけです!
この記事から学べること ・株式チャートに出てくる用語と意味 ・株式チャートから読み取る売買のタイミング |
目次
ローソク
ローソクは下のようなもので、ここから投資家のその時の動きや勢いがわかります。
上記のように四角の部分を胴体、そこから上下に伸びている線をヒゲ、ヒゲの一番高いところを高値、一番低いところを安値とそれぞれ言います。
ヒゲはその日の株価の変動を表し、株価がその日に一番上がった値がヒゲの一番上で表し、一番下がった値をヒゲの一番下で表しています。
また、陽線と陰線というものがあって、市場が開いて始まりの価格より上昇して終わったのか下落して終わったのかで2つに分かれます。
陽線は、始まりの価格より上昇して終わった時のもので色がついていないものです。一方陰線は、始まりの価格よりも下落して終わった時のもので色がついているものです。
出来高
出来高とは、投資家の注目度を表したものです。
その銘柄が売買された取引量を表します。売る側と買う側の双方の売買の成立量が多ければ出来高が高くなります。投資家の注目バロメーターと言えるでしょう。
上記のように普段は出来高が低いのに急に出来高が上がるというのは、企業の上場や特許の取得などによって注目度が上がったなどと考えられます。
出来高からはこのようにして企業の変化を読み取ります。
平均移動線
平均移動線からはどれだけ儲かった人がいるのかが分かります。
平均線は各終値の平均で、この平均線には5日平均線、25日平均線、75日平均線の約1週間、約1ヶ月、約3ヶ月の平均を表すものがあります。
上記のような5日平均線のチャートの場合、最終日の平均は100になります。最終日から5日前の値の平均が100です。
移動平均線よりもその日の終値が上にあれば儲かっている人が多く、下にあれば儲かっている人が少ないということになります。このチャートの場合、移動平均線よりもその日の終値が上にあるので儲かっている人が多いということになります。
株式チャートから見る売買のタイミング
ローソク、出来高、移動平均線のそれぞれの意味はわかりました。次にこれらの指標からどのタイミングで売買していくのかを見ていきます。
ローソク
ローソクの胴体は投資家の勢いを表すので、陽線で長い胴体の場合、投資家たちが購入している勢いの大きさを表します。
車の速度が速いとブレーキに時間がかかるのと同じで胴体が長く勢いがあると、次の日も勢いのまま上がる可能性が高いと考えることができます。陰線の場合は、売る勢いが強いということになります。
また、ヒゲの長さは反動を表します。
この陽線のローソクのヒゲの場合、売りたい人よりも買いたい人が多いことを表しています。逆に陰線のヒゲが長い場合、買いたい人よりも売りたい人が多いことを表します。
このヒゲの長さも売買の1つの指標になっていきます。
胴体とヒゲから見る下落・転換サイン
ローソクとヒゲの状態から下落と株価の動向の転換を予測することができます。
これは買い投資家以上に売り投資家の勢いが強いことを表していて下落のサインです。
このヒゲのない陰線を大陰線と言って、この状態は投資家たちが迷いなく売っている状態を表します。
これはコマといって、投資家たちに迷いがあり方向性が出ない状態を表します。保ち合い相場と言って上昇や下落するサインです。
平均移動線
平均移動線は短期線(5日線)中期線(25日線)長期線(75日線)がありました。
これら3つの線とローソクの位置関係から売買のタイミングを計ることができます。1つ1つのパターンを頭に入れて他のサインと合わせて売買のタイミングを判断していきましょう。
上からローソク、短期線、中期線、長期線の並びになっている場合はそのまま上がっていくといわれているので保有が望ましいです。順番が逆の場合はそのまま下がっていくと言われているので早めに売るのが望ましいです。
移動線よりも上にローソクがある場合はその期間に儲かった投資家が多いということを表します。この場合は過去5日間の買った人は儲かったということになります。
安値で底ばいを続けていた株が三本線を突破したら上昇のサインだと言われています。突破したタイミングで買いを入れましょう。
ローソクが上になって短期戦が長期線をクロスした時のことをゴールデンクロスといって絶好の買うタイミングです。
株式投資では感情で売買の判断をしてはいけないと言われています。そのためには過去の乖離率を分析してあらかじめどうなったら売ってどうなったら買うかを決めておくことが重要です。
過去のその企業の株価を分析して30%の乖離があった時には売って、平均移動線にかかった時には買おうと決めておくと株の売買の判断が楽になります。
まとめ
前回に学んだ企業分析とIRの見方とチャート分析によって株の売買の判断をしていきます。これらを掛け合わせることによって少しずつ勝てる確率が上がっていきます。
感情で売買を判断せずにしっかりとした分析に伴う判断が必要です。何度も復習して実践して良い判断ができるようになっていきましょう。
・ローソク、出来高、平均移動線から上昇・下落の予測を立てる |
・コマは保ち合い相場といって上昇下落のサイン |
・ゴールデンクロスは上昇のサイン |
・企業分析、IR、チャート分析によって株の売買の判断をする |
・株で勝つ確率を上げるために感情で判断しないで分析する |