サイコロの各数字が出る確率はいつも変わらない「株式投資必勝思考法」【week31 】

経済投資を「債券」「投資信託」「ヘッジファンド」と順番に学んできました。そしてついに今回は「株式投資」について学んでいきます。

株式投資は経済投資の中でも始めやすく、なおかつ利益がしっかりと出る投資だと言われています。

投資は将来のためではなく「今」自分や自分の家族が幸せになるための1つの手段です。お金の増やし方、資産の構築の仕方をしっかりと学んで自由に生きるための選択肢を増やしていきましょう。

この記事から学べること
・株式会社の理解
・取引所・マーケットの理解
・株で儲かる仕組み
・株で大切な思考方法

株式会社の始まり

株式投資のを学んでいく前に「株式会社」とはどんな会社なのかを理解していきます。

株式会社は胡椒から始まったと言われています。一昔前にオランダの東インド会社という軍隊も率いている貿易会社がありました。オランダから東南アジアなどへ胡椒を受け取るための船旅中に海賊や嵐によって商売が成立しないというリスクが当時ありました。

そのため東インド会社だけがリスクを負うのではなくリスクを分担しようと考え、今でいう「株」を発行してお金を集めました。その集まったお金で船を補強して軍事力を強化して航海に備えていたと言われています。

海賊や嵐のリスクを共に負うと同時に、貿易によって出た利益を分配するという現在の株式会社の仕組みはこの時からできたと言われています。

株式会社では「株」を多く買った人には多くの配当がまわるようになっていて、どれだけリスクを分かち合ったかによって利益分配がどれだけあるのかが決まります。

株式会社と資本金

リスクを共に負うための「株」ですが、この株の値段は資本金と発行株数によって決まります。

株式会社を作るときの資金のことを資本金と言います。このお金は会社の方向性や成長性に共感してくれた株主から集まるお金のことです。資本金を100万円集めて株を100株発行するといった場合、1株が1万円になります。

中小企業の場合は、この株価を自由に設定できると言われています。1株10万円にも100万円にもすることができます。

未上場企業の詐欺に注意

中小企業が全てではないですが未上場企業の場合、経営情報が十分に公開されていないため経営の方向性や成長性が見えにくくなります。

しかしこのような会社の経営者は、口上手く投資家を騙してお金を集めることもあるのでここには注意が必要です。未上場企業で良い話を持ちかけてくる人はほとんど嘘だと思いましょう。投資先は企業の方向性と成長性のしっかりとした分析が必要です。

未上場企業の株価は言い値のため信用しきれません。そのため企業の経営状況や資産などについて調査する専門家に企業の財務諸表や領収書などを調べてもらう必要があります。これをデューデリジェンスと言います。

調査によって安心して投資ができる反面、費用を払って専門家に依頼をして専門家が調査したり企業が調査に協力することは多大なお金と時間がかかってしまいます。

会員制クラブ体制

投資先が安全であるかを見極めるためにデューデリジェンスがありますが、なんせ手間と時間とお金が投資家と企業の双方にかかってしまいます。

「もっと安全に簡単に投資がしたい!」「もっと多くの投資家に投資してほしい!」という双方の思いから生まれたのが日本取引所グループという会員制クラブのようなものです。

日本取引所グループの中では「東証1部」「東証2部」「東証マザーズ」のようにそれぞれに企業の基準を設けてフィールド分けがされています。より厳しい基準にクリアした企業が上のフィールドに登録されてより信頼性を獲得できるという仕組みがあります。企業はこの信頼性を獲得するために基準を満たすための努力をしています。

上場によってガラス張り経営に

企業が基準を満たし上場すると経営状態を株主に公開する義務が出てきます(IRの公開)。外から見えなかった経営をガラス張りにして見える化する義務があります。

これによってデューデリジェンスを行わなくても企業の状態が手間なく把握できて企業側も資金を集めやすくなります。

上場をすることによってメリットが多いですが、あえて上場しない企業もあります。上場のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット
・社会の信用が格段に上がる
・資金調達が容易になる
・創業者の利益が上がる
デメリット
・上場継続のために費用がかかる
・株主総会の手間がかかる
・買収のリスクがある

マーケット

多くの企業の株の情報を集め、投資家と株の取引をする場所をマーケットと言います。色々な業者から魚を買って自分のお店で売る魚屋と同じような仕組みです。

株主総会

株式会社にとって重要な大きなイベントで株主総会があります。株主と企業の幹部が集まって利益の分配方法や役員の選出など経営に関わる大きな決定を下します。

株式会社で力を持っているのは株主です。株式会社の代表は株主に雇われているだけなので大きな権力は実は持っていません。なので就職の際や企業に勤めるとなった時には株の保有構造を把握しておくと良いかもし得ません。

企業の代表が100%の株を保有している会社は社員の給料を上げたりボーナスを多めに払ったりと社員の生活には配慮した給与支払いができます。しかし、株主が代表以外が多く保有している場合利益は株主に分配されるため会社の売上が上がっても社員には還元されにくいと言われています。

株主会社に勤めている場合はこのような理解も必要になってきます。

株主のメリット

企業の株を誰が持っているかによって誰に利益が行きやすいのかが変わっていくという話をしました。株主はお金を出すだけで企業の社員が働いてくれて成果が出たら自分に還元されます。もちろんリスクもありますが、株式投資は不労所得を可能にする投資だと言えます。

また、万が一企業が社会的な問題を起こして倒産したとしても、出資額は0になりますが株主は全く責任を負う必要はありません。賠償金等の責任は発生しません。

株で利益が入る仕組み

株の保有によって利益が入ってくる方法は3つあります。「株式配当」と「株主優待」と「キャピタルゲイン」です。

株主配当

株を買うとその保有株数と配当価格によって配当額が変わります。

株主総会によって1株あたりの配当額が決まりそれに応じて株主への配当が決まります。

購入した株価に対し、どれだけの配当を受けられるかを示す配当利回りというものがあり、配当金と株の購入価格から求められます。利回りは高いもので5%を超えるものもあって、利回り5%の配当額は100万円投資していた場合5万円です。

株主優待

株主優待とは株主に株を持ち続けてもらうための施策です。企業は株主にでくるだけ株を売って欲しくありません。株を多く売られると株価が下がり企業価値が下がってしまいます。

そのため株主優待券などを発行しています。TVで話題になった桐谷さんの株主優待生活などは有名な話です。

キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは株の売買によって出る利益のことを言います。

株価100円の時に買って
株価200円の時に売った
100円儲かった→キャピタルゲイン
株価200円の時に買って
株価100円の時に売った
100円損した→キャピタルロス

株は株価が安い時に買って株価が高い時に売るというのが基本的な考え方です。これによってキャピタルゲインが発生して儲かります。とてもシンプルな構造です。

しかし応用として株価が下がった時にも儲かる方法はあります。それは、株価が高い時に借りて安い時に買い戻し返すことです。

  1. 証券会社から株価が高い時に100株(1株100円)借ります
  2. その100株を市場で売ります(1万円)
  3. 株価が下がって安い時に100株(1株70円)買い戻します
  4. 証券会社に100株返します

このような順序で高い時に証券会社から株を借りて売って、安い時に買い戻して返すことで差額が儲けとなります。このような仕組みもあって株価が下がっても上がっても設けることができます。

この株価が下がるタイミングと上がるタイミングがどのような時なのかを学ぶことが必要です。これは次回学んでいきましょう!

株式投資で大切な思考方法

株式投資を行なっていくにあたってとても重要な思考があります。この下の問いについて考えてみてください。

サイコロを10回ふって、奇数(1、3、6)が10回連続出た。
では11回目にサイコロをふったときにまた奇数が出る確率は何%でしょう。

10回連続で奇数が出た過去の事実から11回目高い確率で奇数が出るのではないかと考えがちですが、11回目も確率は50%です。

これを投資に置き換えて考えてみます。

ある企業の株を1万円買いましたがその株が5000円に下落して5000円損したとします。この時、株を売るか保有するかを判断する時に過去の5000円下落した事実は判断要素に含んではいけません。過去に下落したからこれからも下落するだろうという思考ではいけないのです。

株価5000円がその会社にとってふさわしい金額なのかを判断することが株式投資の中で一番大事なスタンスです。株式投資では、この株価がふさわしい価格かどうか、またそれを判断するタイミングを把握できることが株式投資を行う上での重要なポイントになります。

まとめ

・株の値段は資本金と株式発行数によって決まる
・投資家と企業のために日本取引所グループがある
・株式会社で一番力があるのは代表取締役ではなく株主
・株では株価が上がった時も下がった時も儲ける事ができる
・サイコロの目のふって奇数が出る確率は常に50%
 過去の実績を判断要素に入れない

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