前回week23では、どのようにして給料からお金を抽出していくのかを学びました。給料の20パーセントを貯金・投資用に回して、さらに個人事業主になった方が税務上メリットがあってブーメラン税によって手取りが増えるのでしたよね。
このスキルによって集まったお金で投資をしていくのですが「どの株を買おう」「どんな物件を持っていたらいいかな」と不労所得につながる投資にいきなり手をつけてはいけません。
まず初めは自己投資です。
目次
投資先を考えてみる
自己投資の重要性を理解する前に、まず次の2つの会社を見てどちらに投資した方が良いか、1度考えてみてください。
Aは平均売上が毎年2倍程度で利益率が50%です。Bの会社は平均売上毎年1.5倍程度で利益率が30%です。
これを考えていくときに、経費の内訳に注目する必要があります。経費は売上に対して比例して増減する変動費と、売上に関わらず毎月一定にかかる固定費の2種類に分けられています。
売上に関わらず一定に毎月かかる固定費を比べてみます。すると、Aは売上は多くありますが固定費が高く、Bは売上はAに比べると少ないですが固定費が少ないです。
これが何を表すかというと、Aは売上が落ちたときに利益が出なくなる可能性が高いということです。利益が出ないということは、投資家にとっての配当が出ないということであり、投資失敗です。
売上が2年で2倍になったということは2年で2分の1になる可能性もあります。毎月一定にかかる固定費が高いと売上が下がったときに赤字になります。赤字になってしまっては、利益がないので投資先に配当が出なくなってしまいます。
Bは売上がたとえ下がってしまったとしても固定費が少ないので利益を生み続けられる可能性が高くなります。
よってBに投資した方が良いと言えるでしょう。
ビジネスの勉強をしていると何度も聞く言葉ですが、「いくら稼いだか」ではなく「いくら残したか」が重要です。なので、利益率と利益継続年数で投資先を決めることが原則とされています。
このように投資先を決める基準などは学んでいないとわかりません。このような学び(自己投資)スキップして経済投資をしてしまうと判断を誤ってしまいます。投資にも順番があるのです。
投資の順序
投資と聞くと、株式投資や債券の投資など直接お金を増やすための投資と考えることが多いと思います。しかしその投資をするためには、その準備としての自己投資などが必要です。経済投資を成功させるためには、知識とスキルをつけなければいけません。
投資は次のような順序を踏んで行うべきだと言われています。
自己投資、人脈投資、事業投資は不労所得ではない、自分の稼ぐ力を身につけるための投資です。そして、その後に経済投資、寄付投資と続いていきます。
必ずこの順序で投資をしていきましょう。順番を間違えてしまうと失敗してしまいます。
自己投資
色々なファイナンシャルプランナーが「投資は若い時からやっていた方が良いよ!」と言います。これは、若い時から始めた方が毎月の投資額を抑えられるという意味の誘い文句です。
しかし、若い時から積立保険などをやった方が良いというのは嘘です。これは自己投資の重要性を理解できたらすぐに分かります。
下の図は月収30万円の人が今から毎月毎月5万円の積立保険に入って40年間年利(複利)3%程度で運用して場合のお金の推移です。
この場合、40年後に2400万円支払って約4800万円になって返ってきます。
次に、今日から10年間は自己投資をしてスキルを身につけて、月収100万円になった人がその後30年間毎月20万円を年利(複利)3%程度で運用した場合のお金の推移です。
40年後には7200万円支払って約1億2千万円になって返ってきます。
自己投資によってスキルを身につけた方が長い目で見たときのリターンは大きくなります。この図を比較してもわかるようにお金を手元に残したかったら、自己投資してスキルを身につけるしかないのです。
投資の初めは自己投資からです。ゆっくりじっくり自己投資によって力をつけたほうが生涯の結果は変わってきます。
自己投資の種類
体験への投資
- 高級レストランで食事
- 旅行
- 海外に行く
- 住居
- etc…
趣味への投資
- ピアノ
- デザイン
- ジム
- 英会話
- ヨガ
- etc…
モノへの投資
- パソコン
- 車
- 服
- マッサージ機
- 仕事のスキルを上げるための道具
- etc…
知識・ノウハウへの投資
- 簿記
- 財務
- 税金
- 食事
- 運動
- マッサージ
- etc…
技能・スキルへの投資
- プログラミング
- 外国語
- トレーナー
- 画像・動画編集
- パワーポイント
- etc…
人間関係への投資
- セミナー
- オフ会
- オンラインサロン
- etc…
まとめ
自己投資はした方が良いのではなく、しなくてはいけないことです。これが自分の根底にないと行動を継続していくことは難しいでしょう。若いときには特に貯金でお金を置いておくよりも、少々派手な使い方でも「経験」にお金を使った方が価値があるものになるでしょう。
「自己投資」普段何気なく使っていた言葉ですが、この投資なくしてこの時代を生き残っていくことはできません。自己投資によって自分の価値は確実に高まっていくので、貯金よりも投資です。将来何倍にもなって返ってきます。
・知識がないと経済投資をやってもうまくいかない |
・投資には順序がある。不労所得するために自己投資でスキルを身につける |
・貯金するよりもお金を投資に回すと将来何倍にもなって返ってくる |