ビジネスでは、何事もデータをもとに物事を考えていきましょう。そのベースがあって、その後にサービスを設計していきます。
分析を行いながらサービスを市場にリリースしていきます。その時に大事になる流れを見ていきましょう。
目次
3C分析
- 自社(Company)
- 顧客(Customer)
- 競合(Competitor)
サービスを設計して市場に出して拡大していくためには、この自社、顧客、競合の3つをしっかりと分析していくことが必要です。
この3つの中でも一番重要で初めに行うのが自社の分析です。意外とどの会社も自社の強みや弱みを把握できていないものです。当たり前ですが、自社をわかってこそ色々な対策が考えられるのです。
SWOT分析
自社を知るために使われるのがSWOT分析です。3C分析とSWOT分析はセットだと考えましょう。
この4つの項目をしっかりと分析した上でサービスの設計をしていきます。
例を見ていきましょう。あなたが飲食業のコンサルタントとしてカフェを新規オープンするクライアントにアドバイスをします。このクライアントは近くにスターバックスがあるので先行きを不安がっています。どうしたら良い手立てを打てるか分析していきます。
まずはSWOTで自社の分析をしまとめます。
自社の分析後は、3Cの残り2つの顧客と競合の分析も行っていきます。
4P分析
3C、SWOTのフレームワークにのっとって自社、顧客、競合の分析ができたら次は4P分析です。ここでもフレームワーク通りに分析を行っていきます。
先ほどのカフェの例で4P分析も行ってみます。
フレームワークに沿って1つ1つ物事を考えていけば、分析が簡単に行えて論理的に考えてくことができます。これらのフレームワークはとても重要です。
自社の4P分析ができたら競合(スターバックス)の4P分析も行って、2つを比較して細かく細かく改善を行っていけば、必ずあなたの会社やあなたがコンサルとして支援する会社はうまくいくでしょう。
自社と競合のPを1つ1つ比較していけば、どこを改善するかがすぐにわかるようになります。
このような表を作って比較してみましょう。
市場分析
分析ができたら市場調査をしていきたいのですが、その前にデプス調査とペルソナ設定をしないと、売り上げの見込みが的外れだったりとビジネスが成り立ちません。市場の規模を把握していくことが必要です。
市場規模を求めるには次のように考えていきます。
サービスを必要としている人数×そのサービスに支払うお金=市場規模
このサービスを必要としている人数(ニーズ)とそのサービスに支払うお金を調べるために、ニーズ調査とデプス調査とペルソナ設定をしていきます。
ニーズ調査はいたってシンプルです。「こんなサービスがあったらどう?」と多くの人に聞いてカテゴリー分けをしましょう。主婦、独身男性、サラリーマン、無職、それぞれの人に聞いたら回答はどうかをカテゴリーに分けておきます。
デプス調査
デプス調査では、ニーズ調査の結果をもとにさらに詳しく調べていきます。ニーズ調査でニーズが確認できたカテゴリー層を呼んで、直接対面してヒアリングをおこなっていきます。リラックスした状態での調査が必要です。
デプス調査の聞く順番は以下です。
インタビュー中に重要なことは、ぽろっと口にした言葉などをメモに残すことです。その言葉を聞き逃さず、重要な1つのアイテムそして記録しておきましょう。
このデプス調査では、このくらいの年収でこのくらいのステータスの人は、このサービスを気に入るんだな!ということがわかります。どんなサービスや商品を世の中に展開していく時もこのようなアンケートを取ることは失敗しないために必ず必要になってきます。
ペルソナ設定
デプス調査を終えたら、一番共通点がある部分を持つ人物像を作り出します。勝手に妄想するのです。この架空の妄想上の人物のことを「ペルソナ」と言います。
年齢、性別、移住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル・・・などリアリティのある詳細な情報を設定していきます。
ペルソナ設定は実際には以下のようにやっていきます。
例えば「30代の子持ち主婦Aさんは、子供を朝に保育園に送った後に仕事に行っています。旦那は会社員でやるは22時に帰宅します。仕事を16時に終えて17時に保育園に迎えに行きますが、スーパーで買い物をして晩御飯の料理をするのが大変です。このような主婦10人にデプス調査したところ、8名が是非、宅配晩御飯サービスを利用したいと言っており、このサービスには1ヶ月の晩ご飯代5万円の半分なら払いたいと言っております。そしてこの街には同じような主婦が2万人ほどいます。
ここから実際の市場規模を考えていきます。
このように市場規模は求められるので、
ペルソナ(2万人)×利用意向(80%)×メンタルアカウンティング(2.5万円)
=月間4億円程度の市場規模が予想されます
普及曲線の理解
市場規模が分かっても、最終的にはこのような普及曲線の理解をしなくてはサービスは浸透していきません。
例えば、市場規模50億円だと予測できても、すぐに50億円入ってくるなんてことはありません。サービスが世の中に市場に浸透するには順番があります。
市場にサービスを出して、一番最初に浸透していくのはイノベーターやアーリーアダプターの人たちの全体の約16%です。
例えば、近くにスターバックスのあるカフェの場合、いつもスタバに行っているけどたまには冒険してみようかな!と言って、新しいカフェに来てくれる人が100人いたら16人くらいです。残りの84人はアーリーマジョリティやマジョリティやラガーなどの層のいつも通り冒険しないでスタバに行く人たちです。
お店に来た16人の顧客をしっかりと満足させることで口コミで普及させて、お店に来なかった層を取り込むことができます。
1億という市場があったら初めに狙うべきなのは、そのうちの16%の1600万人くらいの市場です。この1600万人をしっかりと満足させて取り込んでから、それより上の層へとなっていくわけです。
競合と差別化して勝っていくために、キャッチーな言葉で印象に残らせて口コミを広げさせたり、ニッチPR戦略をとりましょう。
まとめ
・3C、SWOT、4Pのフレームワークで自社と競合と顧客の分析をする |
・デプス調査、ペルソナ設定で市場の規模を把握する |
・イノベーターやアーリーアダプターを満足させてニッチな戦略で市場拡大していく |