顧客起点思考のサービス設計【2学期week5】

ビジネスを始めて、初めからずっとうまくいくことなんてありえません。うまくいかない時に軌道修正をしながら、曲がりくねった道を進みながら徐々に成功へと近づていきます。

言い換えると、壁に当たった時にどう軌道修正できるかの勝負です。ここで成功へと近づいていく術があるかないかが勝負の分かれ目です。

今回はこの軌道修正の考え方と方法をカスタマージャーニーから学んでいきます。

カスタマージャーニーとは、あなたの会社やサービスを知ってからそれを購入するまでの道のりです。今の時代はものを購入してから、さらにリピーターができたり新規顧客を獲得するまでの流れも含まれます。

ビジネスをやっていて色々なマーケティング戦略がありますが、あなたのビジネスで集客するためにどんな集客方法が最適でしょうか?意外とこの質問にしっかりとした根拠で答えられる人は少ないと言われています。

無駄なコストや時間をかけずに「このビジネスにはこれ!」と言ったような最適解がわかるようにカスタマージャーニーについて学んでいきましょう。

この記事から学べること
・カスタマージャーニマップとは
・カスターマージャーニマップの作り方

顧客のプロセス

  • 「どこかいい美容院ない?」
  • 「〇〇美容院がおすすめだよ!」

このような会話は生活の中でよく耳にします。友人や知り合いに「どこかいいお店ない?」と聞いて、お店を紹介してもらう場面です。

しかし、このような場面もメディアの発達や個人が簡単に情報を取得できるようになるにつれて減ってきています。

これはSNSでお店の情報を調べられたり、評価サイトでお店を比較したり、自分でお店を調べるというのが当たり前になってきているからです。お店を知ってから購入までのプロセスが変わってきています。

顧客起点のサービス設計

カスタマージャーニマップ

前回STP戦略の話もしましたが、サービスや商品を中心としてどうしたら物が売れるのかを考えている人がほとんどだと思います。しかし、「顧客の行動を中心に」サービスや物を考える必要があります。

「これを売りたいからどうしよう」ではなくて「これが必要とされるからこれを売ろう」という流れです。一旦商品のことを忘れて顧客がどんな思考でどんな行動をとっているのかを考える必要があります。

ペルソナ設定やカスタマージャーニマップを考えるのは、この「顧客起点でサービスを考える」ことになります。

AIDMA

顧客の行動によってすべき施策は大きく変わってきます。顧客が今どんな状態なのかを把握することはとても重要です。AIDMAに沿って考えていきます。

まだ商品やサービスを知らない人には認知度向上のための施策、興味がなくて必要ないと思っている人にはメリットを訴求するなど、打つべき手は決まってきます。

ここを間違えてしまうと、不効率で意味のないことをしてしまい時間とコストの無駄となり、ビジネスは衰退していってしまいます。

  • 看板広告→知らない人向け
  • チラシ広告→メリット訴求
  • 無料カウンセリング→ニーズ喚起
  • LINE @→リマインド
  • キャンペーン告知→購入プッシュ

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップの実際の作り方を学んでいきます。大きな流れは上記の4つです。

ブランド戦略

ブランド戦略

ブランド戦略のポイントはブランドコア、ブランドパーソナリティ、ブランドポジションの3つです。

ブランドコアとは、その企業やサービスの事を一言で説明できるかというブランドの核のことになります。MUPの場合は「社会人のための学校」という一言の説明があり生徒も運営側にも共通認識があります。このような一言で表すフレーズを会社のスタッフ全員が瞬時に口にできるようになり、顧客もすぐに思い浮かぶようにすることが必要です。

次にブランドパーソナリティとは、ブランドの個性を表すものです。ルイヴィトンの色は?と聞かれると「茶色!」と誰もがイメージすると思います。MUPの場合は「紺色」を想像するでしょう。このようにそのブランドからすぐに思い浮かぶものを作ることが必要です。色の場合、HP、ロゴ、広告などメインとなる色は統一しましょう。

最後にブランドポジションとは、その市場で真っ先に思い浮かばれる地位を気づくことです。例えば、スマートフォンといえばと言われて思い浮かぶのは「IPHONE」でしょう。このように「〇〇といえば〇〇」というブランドポジションの確立はとても重要です。

これら3つに共通することは「ブレないものを作る」ということです。フレーズ、色、方向性、シンプルさなど絶対にブレてはいけないブランドの核を作りましょう。

ペルソナ設定

次に、ペルソナ設定です。一番共通点がある部分を持つ人物像を作り出します。勝手に妄想するのです。この架空の妄想上の人物のことを「ペルソナ」と言います。

年齢、性別、移住地、職業、役職、年収、趣味、特技、価値観、家族構成、生い立ち、休日の過ごし方、ライフスタイル・・・などリアリティのある詳細な情報を設定していきます。

ペルソナ設定は実際には以下のようにやっていきます。

例えば「30代の子持ち主婦Aさんは、子供を朝に保育園に送った後に仕事に行っています。旦那は会社員でやるは22時に帰宅します。仕事を16時に終えて17時に保育園に迎えに行きますが、スーパーで買い物をして晩御飯の料理をするのが大変です。このような主婦10人にデプス調査したところ、8名が是非、宅配晩御飯サービスを利用したいと言っており、このサービスには1ヶ月の晩ご飯代5万円の半分なら払いたいと言っております。そしてこの街には同じような主婦が2万人ほどいます。

カスタマージャーニーマップを描く

顧客の行動や思考からカスタマージャーニーマップを作っていきます。

AIDMA

AIDMAのフレームワークを軸に行動、感情思考、満足、ゴールの顧客の行動と思考を考えていきます。これらの縦軸と横軸を掛け合わせることで「この人にはこの施策をすべきだ」というようにすべきことが明確化されていきます。

1人1万円を出資することでオーナーになることができる「MUPラウンジ」を例にカスタマージャーニーマップを深掘りしていきます。MUPラウンジではオーナーに気軽になれることによって「自分のお店」を簡単に作れます。「自分のお店」として知り合いに紹介することで、このオーナー募集が集客につながっています。オーナーになった側も特別料金で食事をしたり、席を確保することができるのでWIN-WINのアイデアだと言えます。

AIDMA

MUPラウンジをInstagramのストーリーで告知した後、申し込みまでの顧客の流れです。AIDMAに基づいて考えていくとこのようになります。

AIDMA

顧客の行動、感情、満足度からゴールの数を見ると、どこに改善点があるのかがすぐにわかります。例えば、Instagramのストーリーから記事流入数が多いのにスクロール数が少ないということは、その記事に驚きや魅力がないという事がわかるので、記事の内容を考える必要があるという事がわかります。

問題が流入後の記事にあるのに、ストーリーで告知を繰り返していても意味がありません。カスタマージャーニーマップを作る事で無駄なコストや時間を使わずに済みます。

まとめ

・顧客を起点に広告を考える
・ブランド戦略では絶対に変えてはいけないブレないものが重要
・カスタマージャーニマップのテンプレートを活用する

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